ツイッターでは一度に140字しか書けないので、ブログで少し書いときます。
健忘録的なメモってかんじで。

「なんで許可取らないの?」
「クラブカルチャー又はクラブ文化を守るって言いすぎだし、ピンとこない。」
「署名活動する際の「ダンス規制」の削除ってクラブ側の意見だけでいいの。」
「クラブってドラッグの温床や騒音で近所に迷惑かけてんのに健全ってアピールしすぎ」
等々、ネットでは様々な意見が飛び交っています。

人それぞれなんでどんな印象や考え方をしてもいいし、ネット上でそれを発表するのも自由なんで、私もその一人です。

25年以上前に、映画「フラッシュダンス」や「ワイルドスタイル」などに影響を受けました。
どちらかと言うとヒップホップカルチャーに衝撃を受けました。

ヒップホップカルチャーとは簡単に言いますとラップ・スクラッチ・グラフィティ・ブレイクダンス(他にもダンスはある)など複合的なものをヒップホップというようになりました。
ヒップホップとはそういうものなのです。

ヒップホップと呼ばれる以前にラップはありましたし、その他のものも同じように存在していました。

さて、当時の日本ではディスコで踊るということがメインストリームで、DJがかけるレコードを聞いてダンスフロアで踊るという至ってシンプルな営業形態です。

私達世代もよくディスコに通ってダンスしていましたが、ヒップホップカルチャーの登場によりそれまでのディスコがダサく感じられ、ついには私たちの友人とで倉庫を借りてクラブを経営することになります。(あくまでも、私の経験なので他の方は全く違う経緯でクラブを始められたと思います。)
その頃、大阪にはクラブというのはなかった気がしますが、パームスが先駆けという人もいますので、ここでは誰が最初とかはどうでもいいです。
とにかく、ディスコが大半クラブは始まったばかりという時代でした。

クラブがディスコからの派生だとか、色々言ってくる人もいますが、私たちはラップ・スクラッチ・ブレイキンのショータイムとか、壁にはグラフィティだとかそういったカルチャーの表現の場としてクラブを始めました。

今の人には理解できないかもしれませんね。

そして、カルチャーを軸にクラブは発展していきます。
音楽もレゲエやアシッドジャズ、ハウスミュージック、テクノ、様々な音楽文化が取り入れられて行きました。もちろんそれぞれに特有のファッションがあるわけですが。

前衛的なイベントを行なって赤字になったことも多々あったりしましたが、新しい試みをすることに喜びを感じ、誇りをもっていました。

そういった経緯から、「風俗営業店」として風営法の許可をとって営業するということに心情的に抵抗があるのです。
そして、そもそもクラブとはカルチャーありきで始まったとも言えるのです。
近年の過剰とも言える取締でクラブ経営者たちが危機感を覚えたまたま、京都で法改正の運動が起こりました。
そしてクラブユーザーやミュージシャン、音楽関係者に波及し「Let's DANCE署名推進委員会」が立ち上げられ署名活動が行われることになったのです。
最初あつまった方々は法改正や風営法などに関しては素人同然だったかもしれません。
逆に言うと、どこにスペシャリストがいるのでしょうか。
私も参加しようと思ってた矢先NOONが摘発され、22日間の留置場生活を過ごしました。
保釈後、京都まですっ飛んで参加させて頂きました。
私も及ばずながら、心当たりのある協力者を探しましたが、その他のメンバーも同様にいろんな所に声をかけて協力を呼びかけていました。
そして今尚、この法律は厳然と存在し、恣意的な捜査を展開しています。

現在、各メディアに取り上げられるようになって急に「風営法に詳しいという人達」が、この活動の細かなところを指摘し始めています。(法改正には影響しない程度)
しかし、主に訴えていることには問題があるとは思えません。

この動きは3月の京都市長選のときから始まり市長選が終わったあとも京都府議会に陳情書が提出され新聞にも掲載されていました。

たまたま、知らなかったかもしれませんが、知っていたのならその時に指摘してもらったほうが良かったと思うのは私だけじゃないと思います。
知識のある方が一人でも多いほうが心強いです。

そういった経緯から他店の同業者や他店の摘発の状況など詳しく知ることが出来ました。

平成22年、大阪で始まった摘発ですが、今までに余罪が出たという話はなかったようです。
意外でした。
同業者である私も「なにか出てくるだろう」と思ってましたから。
私自身も他のクラブに対していかがわしい先入観を持ってたことに猛省しています。

現在ミナミのクラブでは地域住民と話し合いの場を設けて、清掃活動などを行なっていると聞きます。
ネット上で妄想や憶測で言われていること(少年非行、ドラッグの温床、騒音など)はどの業種に対しても当てはまることであって、ことさらクラブだけを取り上げていうほうが違和感があります。

また、長年に渡る風営法の規制がクラブをいかがわしくしていってる事実もあります。
例えば酔っぱらいが店の中で暴れて喧嘩になったとします。
当然、店側は仲裁に入り止めますが、それでも収まらない場合は店の外に退出させてしまいます。
店としては店外のことに責任はないという解釈です。
しかし、それがエスカレートした場合傷害致死に発展する場合もありました。
また、トイレでなかなか出て来なかったり、変な匂い(便ではなく)が漂って怪しかっても店の外に連れ出すことしか出来ません。
また、未成年がIDチェックをかいくぐり店内で発見したとします。
それでも、店の外に連れ出すことしかできません。
店外に放り出された者たちが、騒いだり、更には補導された場合。「何処に居てたんや」と聞かれクラブの店名を言ってしまうということになるのです。

風営法という法律があるがゆえ、なかなか警察に連絡できず、厳しい摘発が始まる以前でも、問題なければ緩和していた頃でも、目のあたりにすると警察も動かざるを得なくなりやぶ蛇になることを恐れて通報することに躊躇してしまうのです。

もし、風営法という規制がなければ、上記の全てで警察に連絡し、身柄を警察に保護してもらうことが出来ます。最悪の事故に発展するのを止めることができるのです。

1982年に起こった事件でもそういう対処ができていれば、凄惨な結果にならなかったのかもしれません。(あくまでも予想の域を超えませんが可能性があるということです)

私達クラブを経営する側としては、カッコイイことというのが至上であり、いかがわしいことはダサいのです。

今思いつくのは、そんなところです。(あくまで関西のクラブ)
あまりにも、クラブの実態や現状を歪めて伝えている人がいるのでブログに残しました。

実際は、クラブでたくさんの方が楽しんで思い出を残しているんです。

だって、そうじゃないと SAVE THE NOONやLet's DANCE署名にこんなにたくさんの人が協力しないでしょ!