11月30日(土)SAVE THE CLUB NOON 渋谷UPLINKにて公開されトークゲストとして参加してきました。
渋谷UPLINK 「SAVE THE CLUB NOON」
http://www.uplink.co.jp/movie/2013/16966

第七藝術劇場「SAVE THE CLUB NOON」
http://www.nanagei.com/movie/data/783.html

渋谷UPLINKには初めて訪れたんですがなかなか良いところでした。
1階にはカフェレストランがありその奥には50〜70人ぐらいが座れる劇場があって、間を仕切る大きなスライドドアを開けると一体の空間として使用できるそうです。
また2階には2つの劇場がありました。ナカナカ面白い造りでした。

映画「SAVE THE CLUB NOON」をキチンと見るのは初めてで、今までは編集途中のラッシュ映像だったり、試写会のときも裁判の取材や裁判の会議なんかと被って視聴できませんでした。
その分、新鮮な気持ちで見る事が出来たので結果オーライです。

映画を見ながら留置場での「SAVE THE NOON」(イベント)の企画を聞いた時の気持ちや、様々な人たちがイベントを成功する為に頑張ってくれた事(裏方では精神崩壊寸前の人たちも)など当時の様子が甦りました。
トークショーの中でもお話しさせていただいたんですが、「SAVE THE NOON」に参加してるアーチストの3/2は私とあまり面識がありません。
ほとんどがNOONのマネージャー山本や店長の豊吉のつながりです。
イベント時、参加してるアーチスト達がNOONを応援してくれるのを間近で見て、彼らがどれだけ信頼されていたかよく判りました。
また、NOONだけではない「クラブという楽しむ場」を守ろうとするアーチストや裏方さんなど関わってくれた皆の思いが痛いほど胸に刻まれた事が甦りました。
私の風営法(ダンス規制)改正運動の原動力はココにあると言っても過言ではありません。
「SAVE THE CLUB NOON」を劇場公開まで頑張ってくれた佐伯君と宮本監督に改めて感謝します。
そして、この日たくさんのお客様が来られていました。
トークショーの後、最前列から声をかけていただいたのは社交ダンス関係の方でした。
社交ダンスのインストラクターであり、社交ダンスの月刊誌の編集のお仕事もされているようで、わざわざ「SAVE THE CLUB NOON」を見に来てくださった事に驚きです。
後に、メール等でコンタクトを取っていますが、社交ダンスはクラブなんかの歴史より遥かに長く、15年前の改正運動で「ダンス項目削除」が叶わなかった無念をお聞きしました。
その件は、「月刊ダンスビュー」や篠田学さんの「ダンスがすんだ」を読んでいたのでだいたいは知っていましたが、この方の所属している団体は当時許認可を受けられなかったそうで篠田学さん達よりもさらに悔しい思いをされたようです。

そして、この方は風営法2条1項4号「設備を設けダンスをさせる営業」(所謂ダンス教室)だけでなく3号の「設備を設け飲食をさせかつダンスをさせる営業」(ダンスホール営業)についても削除を願っています。
というのもダンスパーティーを行うにも風営法の許可が必要であるし、なによりも「ダンス」という文言で風俗営業に組み入れられることに反対しているということです。

私も全く同じ思いで「風営法からダンス項目を削除」というのが共通認識なのです。

クラブ関係者がクラブ側としての見解を述べる事は必要ですが、風営法のダンス規制に対してクラブに特化した改正案を訴えるのは間違った方向であると考えています。「ダンス」という文言で規制している以上、大きな枠組みで考えるべきだと思っています。

12月4日(水)第6回NOON裁判
この日は、有識者の尋問でした。
社会学者の永井良和教授
刑法学者の高山佳奈子教授
憲法学者の新井 誠教授

この先生方には初公判時に意見書が提出されていてそれに基づく尋問が行われました。
内容については下記参照
朝日新聞の神庭記者@kamba_ryosukeによる速報Tweetを@jmworksさんがまとめて下さっています。


また、NOON TRIAL SUPPORTでの傍聴レポートもご参考に



今回の裁判はほんとに胸のすく思いでした。
私が風営法ダンス規制に感じていた違和感の正体を明らかにさせて下さいました。
特に印象に残っているのは、裁判官が「ダンスと飲食をすることによって薬物やトラブル等何か悪いことに繋がるという事は無いと思いますか」という問いに対して「逆はあると思います。ダンスする事によって欲求不満が解消され薬物等に誘惑されないように思います。むしろダンスすることによっていい事になるのでは。」
細かい言葉は間違っていると思いますが、概ねそのような主旨のやり取りがありました。
この回答には目から鱗です。
たしかに現在文科省では指導要領にダンスを取り入れています。
「ダンスは、「創作ダンス」、「フォークダンス」、「現代的なリズムのダンス」で構成され、イメージをとらえた表現や踊りを通した交流を通して仲間とのコミュニケーションを豊かにすることを重視する運動で、仲間とともに感じを込めて踊ったり、イメージをとらえて自己を表現したりすることに楽しさや喜びを味わうことのできる運動です。」武道・ダンス必修化から抜粋
http://www.mext.go.jp/a_menu/sports/jyujitsu/1330882.htm

上記の事からも「ダンス」は“良い事”なんです。